ミーハー主婦の日常

猫とミーハー夫婦のふがいない日常

遺伝子

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私は家族に今まで一度も彼氏を紹介した事がなかった。特に聞かれたこともなかったし、自分からも言った事がなかった。

プライベートな事で言いたくなかったのもあるが、一番は父親が私の事を愛しすぎているがゆえに彼氏の存在は絶対やばいと、周りもみんな言ってたので、彼氏を紹介する事などなかった。

 

 

私は父親がこの世で一番こわい。

基本は気さくでダイエットが趣味のストイックなおじさんだが、一度怒るとめんどくさいし、色々な出来事の対処の仕方とかを今まで見てきてこの人だけは絶対に敵に回したくないと心の底から思ってるからである。

クレーム的な事を言わせると右に出るものはいないと思う。しかも相手の痛いところを突いて本当にこわい…(遠い目)

 

 

 

 

 

しかし、旦那と付き合いだし同棲する事になりどうしても紹介する事が避けて通れなくなったのでお互いの夏休みを利用してお互いの実家に挨拶に行く事になった。

 

 

旦那の方は歴代の彼女は全部紹介してるらしいので(つくづく真逆)ある程度は大丈夫として、問題はうちだ。

 

 

まずは母親に電話で報告。かなり喜んでいて、なんならもうデキ婚してくれとか言い出してる。

 

 

さぁ……父親だ。

 

気が重い。重すぎる。

 

なんと切り出そう…。

 

とにかく電話をした。

 

まず他愛のない会話をして様子を伺う。

とりあえず来月の夏休みに実家に帰る事は知っている。さりげなく切り出す。

 

私「ところで来月さ、帰る時に彼氏も一緒に帰るねー」

 

父「………?は?!か、か彼氏??!」

(かなり動揺している。もういったれ。)

 

私「そう!よろしくお願いしますー。」

 

父「ちょ、ちょ、ちょ、え?彼氏?いくつ?何してる人?」

 

私「同い年。美容師。〇〇(親友)の紹介。」

 

父「美容師!?ピアスはあいてるんか?金髪か?」

 

私「ピアスはあいてないし黒髪です」

 

髪色とか気にする人だっけ?

なんか教師と警察官以外ならなんでもいいとか言ってなかったっけ??

 

初めて目の当たりにする父親の動揺。すごいなと思ってたらしばらく考えて最後に真剣に聞いてきた。

 

 

 

 

 

父「そうか………。鼻は高いか!?」

 

私「え!?鼻!???まぁ、うん、高いね…。」

 

 

 

父「そうか…」

 

 

 

 

と、電話を切った。

 

心配そうに見てた旦那にどうだった?と聞かれ、「鼻が高いか聞かれた」と伝えると困惑していた。

 

たしかに、私は母譲りで鼻が低い。遺伝子的に高い鼻を求めている。

 

でもまさか絞りに絞り出した質問がそれとは思わなかった。

遠回しに家族にディスられ、人間動揺するとこうなるのかと勉強になった。

 

 

 

その後2人で地元に行き、無事に挨拶を済ませ、旦那は家族全員(愛犬にまで)気にいられた。

 

 

そして夜はなぜか旦那は父と隣の部屋に寝かされ、わりと深夜まで苦労話を聞かされ、何度もリピートするので、私よりも家の歴史に詳しくなっていた。

 

 

どうなる事かと思ったが、今もまだ気に入ってくれてるのでよかった。

 

 

 

 

 

 

お父さん、頑張って鼻が高い子産むわ。