ミーハー主婦の日常

猫とミーハー夫婦のふがいない日常

可愛げとは。

f:id:pinkaquaria:20200318223051j:image

 

旦那と出会う前、とにかく合コンしまくってた時があった。

毎日後輩にお願いして、出会いの場を積極的に作ってもらっていた。

 

 

モラハラの脇の彼と別れてから出会いが無いことに気付きこのままではヤバイと思い必死だったが、まぁうまく行く事なんてそうそうない。

 

 

そして私はめちゃくちゃに顔にうるさいうえに、さらに人見知りでお酒も飲まないので段々とご飯が楽しみだけな会になっていた。

なんか知らん男もいるが、まぁ普段行かなそうなご飯屋さんに行けていっかぐらいの気持ちで挑んでいた。(本来の目的)

 

 

まぁ色々な業種の方々と合コンさせて頂いたが、その中でよくわからない御曹司という肩書の方々がいた。

 

 

御曹司…漫画でしか聞いたことない。

本当か?自称か?花より男子に憧れてる的な?

私達はざわざわしながらとにかく行くことにした。

 

 

 

しかし御曹司といえど常日頃、上から目線の私達はめんどくさいという理由と自分達が行きたいからという理由で、自分達の職場から徒歩で行けるイケてるお高めのお店を選んだ。

 

 

人数は4対4だった気がする。

そこのお店ではお冷が水ではなく、なんかオシャレなお茶が出てくる。そしてオシャレモーニングから始まり、お昼にはセレブ主婦達がランチをし、夜はお金の匂いがするオシャレな大人がお酒を嗜むお店だ。(どんな店や)

 

 

とにかくまぁイケてる。

私達はランチでたまーーーーーーーーに利用するくらいで夜は初めてだった。

みんなうまい酒と肉を楽しみにさっさと仕事を終わらせて向かった。

 

 

たしか御曹司グループが1人か2人遅れていたがおかまいなしに始めた。

とにかく遠慮なく自分達の食べたい物や飲みたい物をばんばん頼んだ。

もちろん味は抜群に美味しいのでみんな大満足だった。

 

 

そして男性陣が揃いだし、その中の一人がワインのグラスをクルクルと回しながら店員さんをわざわざ何度も呼び、『このワインに合う食べ物は?』と聞くタイプだった。しかもタメ口。

 

基本的にワインをクルクルする人(場所と人によるが)と店員さんにタメ口の人とは距離を置きたいので、ちょっと斜めに見ていた。

するとワインの人に

『お肉頼もうか!ビーフ、ポーク、ラムのどれがいい?おススメはラムなんだけどー』

と言われたので、私は間髪入れずに

『牛!!』と言ったら

『ラムがおススメなんだけど…どお?』と言われた。

それでも私は頑なに牛肉を押した。ビーフではなく牛肉を。

「こいつ全然聞かねーな…」といわんばかりの顔をしていたが、私は牛肉を食べにきたので、絶対に譲らなかった。(本来の目的…)

 

 

さらにその後、豚肉も頼みさらに微妙な顔をされたがそちらも美味しく頂いた。

 

夜も更けて、なんか御曹司グループが仕事の話をしだしたのでそろそろ帰りますかーとなりお会計を頼んだ。

おごりかな?ちょっと請求するタイプかな?と構えていると店員さんが御曹司に伝票を渡し、御曹司が一言こう言った

 

 

『お会計13万だから1人…』

 

 

……?ん?13万!??

今はっきりと13万と言ったな…

 

 

女子全員みんなで目を合わせたが、すぐに空を見上げたり携帯をいじったり誰とも目を合わさなくなった。

さっきまであんなに偉そうだったのに全員気配がない。

 

 

これはいくら請求されるのか…?私2000円しかないな…と内心ソワソワしていたが無事に御曹司達が払ってくれた。

 

 

その後『ごちそうさまでした〜!電車が〜…』と言いながらニコニコと店を出て私達の合コンは見事になにごともなく終わった。

 

 

 

 

 

せめてあの時ビーフって言ってあげたらよかったかな…と思いながら帰宅した。

(ラムじゃないのかよ)