便利な時代の落とし穴。
暇だ。
とにかく今暇を持て余している。
しかし今は家にいる事で自分も周りも傷付けない様にしているからいい。
そして元々家にいる事が好きだからとくに苦もないが、家中の片付けも終わり普段甘えん坊で私にべったりな猫も、流石に毎日家にいると、また今日もいるの?というテンションであまり相手にしてくれなくなってきた。
なので今ドリームキャッチャーを作り始めた。完成するかどうかは別として今のところ楽しい。
今はなんでもネットで探して作り方も簡単に出てくる。
ほんと便利な時代〜。
作り方をスクショで保存して見ながらできる。スクショは色々な情報を共有できたりメモとして当たり前の機能でないと困る。
その分色々証拠としても残るし、流出とかで芸能人は大変ね〜とは思うけど一般人なんでまぁそんな心配はない。
良くも悪くも便利機能。
スクショと言えば…
例の脇の彼と別れた後も、彼からのお金の返金の為連絡は取っていたが、それでも彼は半年くらいの間返金しながら定期的に私にお金をせびってきた。
もちろん断って相手にしなかったが、返金が止まると困るので返金が終わるまでは返事をしていた。大概は諦めていたが返金の終了が近づくにつれてしつこさが増していた。
最後の最後で3日ぐらい粘られた。
最初は軽くあしらっていたが2日目でしつこいなと思ってイライラしていた。
しかし、同時に彼もイライラしていた。
昔の私ならもう折れてるところだがここで折れてはいけない。
どちらも引かない。なのでとうとう3日目に突入した。
何を言っても堂々巡りで、全然彼の中の私への望みが消える様子がない。
しまいにはもう「死ぬしかない」とか、「明日知らない番号から電話がかかってきても気にしないで…」などと精神的に揺さぶりをかけてきた。
それでも効かない私に「湯呑みで溺れて死ぬ」とか「時計の秒針に挟まって死ぬ」とかつまらない冗談で気を引いてきた。
人間って切羽詰まるとこうなるんだ…と、逆にもうなんか面白くなってきたので、友達にLINE画面のスクショを送ってずっと実況中継していた。
最後に電話したいと言われたがそれも断り続けた。
友達への報告LINEも白熱してきた時に事件は起こった。
友達にスクショを送ったつもりが、彼に送ってしまったのだ。
すぐに気づいたが当時、送信取り消しの機能はなく、うわぁやっちまった…!!!と思ったが、幸い彼は当時スマホに変えたばかりでスクショの意味をあまりわかってなかったので、「何回同じ事言うの?」と、さもあえて送りましたよという方向に話を持っていった。
返信がしばらく来ず、多少無理あるか…。なんか言ってくるかな…と思ったが、必死な彼は何を思ったか昔のプリクラの写真を送ってきた。
え?まさかの情に訴える作戦!?
効かん効かん!
でも気付かずによかった〜と安堵して容赦なく断り続けたら逆切れしてきた。
もう連絡先を消せと言ってきたので、言われた通り消して3日間に及ぶ戦いは終わった。
そして次の日、朝起きたら知らない番号からの着信とLINEが来ていた。
開くとこう書かれていた。
「最後に2万だけお願いします。」
昨日の自殺予告からの生存を確認し、既読スルーして私達の8年半はやっと終わった。